大阪府高槻市の庭木伐採・許可申請から処分方法まで完全ガイド

許可が必要な場合と申請手続き

大阪府高槻市で庭木を伐採する際、許可が必要となるケースがあります。特に地域森林計画の対象となっている民有林では、立木（竹林を除く）の伐採に際し、事前の届出が義務付けられています。

許可が必要な場合

• 地域森林計画の対象となっている民有林での立木伐採（ただし、保安林や保安施設地区に指定されている場合等は除く）

申請手続きの流れ

1.「伐採及び伐採後の造林の届出書」を提出

提出期間：伐採開始90日前から30日前まで

提出先：伐採・造林する森林がある市町村の長

2.必要書類の準備（主な提出書類）

• 伐採及び伐採後の造林の届出書
• 伐採計画書
• 造林計画書
• 伐採箇所の位置図
• 伐採箇所の求積図
• 伐採前の現況写真
• 伐採及び集材に係るチェックリスト（主伐の場合）
• 搬出計画図（主伐の場合）
• 土地利用計画図（転用する場合）
• 地籍図（写）及び登記簿謄本（写）
• 本人確認書類
• 【法人の場合】法人の登記事項証明書、法人番号を記した書類等
• 【法人でない団体の場合】代表者の氏名・規約・団体の組織及び運営に関する定めを記載した書類
• 【個人の場合】住民票、個人番号カード（表面）、運転免許証、健康保険証、国民年金手帳等の写し
• 法令の許認可関係書類

※伐採完了後30日以内に「伐採に係る森林の状況報告書」を提出

※造林完了後30日以内に「伐採後の造林に係る森林の状況報告書」を提出

なお、1ヘクタールを超える森林の開発を行う場合は、伐採届の提出は不要ですが、大阪府知事から林地開発の許可を受ける必要があります。

手続きの詳細や最新情報については、高槻市役所農林緑政課にお問い合わせください。

保護樹木に関する規定

高槻市では、緑地環境の保全と緑化の推進を目的とした条例に基づき、特に価値のある樹木を「保護樹木」として指定しています。この規定により、市内の貴重な樹木が守られ、緑豊かな街並みが維持されています。

保護樹木に指定されるには、次のいずれかの基準を満たす必要があります。

• 幹周り：地上1.5mの高さで幹の周囲が1.2m以上
• 樹高：10m以上
• 特殊性：生育状況が特殊、または歴史上・学術上価値がある

さらに、これらの基準を満たすだけでなく、樹木が健全で樹容が美観上特に優れていることが求められます。

保護樹木に指定されると、所有者には以下の義務が生じます。

• 変更届出：所有者等の変更があった場合
• 枯損届出：樹木が枯損した場合

また、保護樹木の伐採や移植には市長の許可が必要となります。これにより、貴重な樹木の無秩序な伐採や移動が防止されています。

一方で、市は保護樹木の所有者に対し、次のような維持管理の支援を行っています。

• 剪定費用の一部助成
• 病害虫対策のアドバイス
• 樹勢回復措置の実施

このように、大阪府高槻市の保護樹木制度は、貴重な樹木を守りながら、所有者の負担にも配慮した仕組みとなっています。

木材の処分方法について

庭木の伐採後、木材の処分方法について適切に対応することが重要です。大阪府高槻市では、木材の処分に関して以下のような方法があります。

エネルギーセンターへの持ち込み

エネルギーセンターでは、一定の条件を満たした木材の受け入れを行っています。

• 条件：太さ10cm以下、長さ50cm以下に切ること
• 持ち込み可能日時：午前9時から正午および午後1時から午後4時まで（土日祝日、年末年始を除く）
• 注意点：持ち込む際は、事前の届出が必要です。届出期限：持込希望日の前日の正午

大型可燃ごみでの収集

エネルギーセンターの条件と同様に、太さ10cm以下、長さ50cm以下に切れば、大型可燃ごみとして収集してもらうことができます。

• 収集日：お住まいの地域によって異なりますので、市のごみカレンダーをご確認ください
• 出し方：指定の袋に入れるか、袋に入らない場合は紐で縛って出してください

専門業者や造園業者への依頼

大量の木材や、太さや長さが基準を超える場合は、専門業者や造園業者に依頼するのが適切です。

• メリット：伐採から処分まで一括で対応してもらえる
• 注意点：複数の業者から見積もりを取り、料金や作業内容を比較検討しましょう

ホームセンターでのカットサービス利用

一部のホームセンターでは、木材のカットサービスを提供しています。

• メリット：自分で切るのが難しい場合に便利
• 注意点：有料サービスのため、料金を確認しましょう

木材の処分方法を選ぶ際は、量や大きさ、自身の労力、コストなどを考慮し、最適な方法を選択することが大切です。適切な処分を行うことで、環境への配慮と地域の美化に貢献できます。

リサイクルオプション

大阪府高槻市で伐採された庭木は、単なる廃棄物ではなく、さまざまな形で再利用できる貴重な資源です。地域の環境保護と資源の有効活用のため、以下のようなリサイクルオプションを検討しましょう。

木質チップへの加工

伐採した樹木は粉砕機にかけて木質チップに加工できます。これは以下のような用途に活用されます。

園芸用マルチング材

• バイオマス発電の燃料
• 公園の遊歩道の敷材

堆肥化

剪定枝や葉は、適切に処理することで良質な堆肥になります。

この堆肥は、

• 家庭菜園や花壇の土壌改良材
• 公共の緑地帯の肥料

として利用可能です。

薪としての活用

伐採した幹や太い枝は、薪として再利用できます。

• 家庭用暖炉やストーブの燃料
• キャンプ場での焚き火用
• 窯業における燃料

木工品への加工

樹種や木材の状態によっては、以下のような木工品の材料として活用できます。

• ガーデニング用の木製プランター
• ベンチや椅子などの屋外家具
• アート作品の素材

これらのリサイクルオプションを活用することで、伐採された庭木を環境に優しい形で再利用できます。

また、大阪府高槻市内には、大阪府森林組合が運営する「高槻森林資源加工センター」があり、伐採された樹木や剪定枝を受け入れ、木質チップや堆肥に加工しています。同センターでは、伐採から収集運搬、処分までをトータルで請け負うサービスも提供しているため、庭木の伐採後の処理に悩む方は相談してみるとよいでしょう。

根の処理と土壌管理

庭木の伐採後、地中に残された根の処理と土壌管理は重要な作業です。適切な処理を行うことで、庭の美観を保ち、新たな植栽の準備も整います。

まず、根の処理方法には主に以下の3つがあります。

• 根っこの掘り起こし
• 薬剤による枯らし込み
• 腐食させる自然分解

根っこの掘り起こしは、確実に根を除去できる反面、労力と時間がかかります。大型の重機を使用する場合もあり、庭に損傷を与える可能性があります。

薬剤による枯らし込みは、根に穴を開けて薬剤を注入し、根を枯らす方法です。比較的簡単ですが、土壌への影響を考慮する必要があります。

腐食させる自然分解は、時間はかかりますが、環境への負荷が少ない方法です。根を地中に残したまま、自然に腐らせていきます。

また、根の処理と土壌管理の方法は、伐採した木の種類や大きさ、周辺環境によって異なります。専門家に相談し、最適な方法を選択することをおすすめします。

以上の作業を丁寧に行うことで、美しく健康な庭づくりの基礎を整えることができます。